夕焼け頃の帰り道で

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福本渡船 最後の日

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2025年3月31日、尾道の土堂と向島を結ぶ福本渡船が渡船事業から撤退しました。

日本一短いフェリーであり、大人一人60円という安さもあって地元住民のほか、観光客も手軽に尾道水道を渡れる乗り物として利用されてきました。

このブログでは尾道作品を多く扱っていますが、それらにも登場していたフェリー。

この福本渡船が今後見られなくなるということで、なんとか行けることになり前日から撤退の翌日まで尾道に滞在してきました。

Xの方ではツリー形式で28枚の画像を載せていますが、こちらではそれ以外にも追加しキャプションも付けつつ福本渡船の最後を記録として残したいと思っています。

 

まずは前日の3月30日から。

本来福本渡船は日曜運休ですが、最後の日曜日ということで10時から15時まで臨時運航をしました。

この日は地元住民から観光客、特に子供連れの方々が多く見られました。

私は13時過ぎに到着しましたが、タッチの差で記念品が無くなってしまったようでした。

「135年ありがとう」

混雑が見込まれていたためか、係員もいつもより多くいた。

大人60円、自転車はプラス10円、バイクはプラス20円。
しまなみ海道へ向かうサイクリング客やツーリング客も多く利用していた。

昨年9月30日に撤退が発表されていた。

船内には徒歩乗船客用の簡易ベンチもあり、窓越しで尾道水道を眺めながら移動ができた。

このあり得ないような距離でフェリーが交差するのも特徴だった。
左の船は尾道駅前から向島(富浜)を結ぶ駅前渡船。

四隅には鯉のぼりが風に靡いていた。

15時15分、前日の最終便が向島へ出発。


3月31日、私の古くなった尾道の記憶を最大限引き出しながら、丸1日福本渡船を撮り続ける日に決めていました。
最終日の営業は始発便が6時半、最終便が21時20分の予定です。

約15時間、ほぼずっと外にいながらひたすらフェリーを撮っていました。

始発便の40分前、5時50分頃に乗り場に到着。最後の1日が始まる。

営業日最後の始動。

6時半、朝日に照らされながら始発便がやってきた。

まだ朝早いので普段からの利用客が多い。

朝の尾道水道は忙しい。

スタッフが着用している黄色のジャンパーも印象的だった。

土堂小学校もこの日をもって統合のため閉校となった。
かみちゅ!に出てきた2つが同じ日に無くなったことになる。


3月の終わりということで桜は開花はしているものの満開にはちょっと早いタイミングでした。
朝の雰囲気を一通り撮り終えたあとは登山を開始。

良さげな桜を発見。

額縁構図に出来る場所を探したけど見つからなかった。

坂の街だけあって少し開けていれば尾道水道が見え、尾道水道が見えるならフェリーも当たり前にいた。

奥に見える中学校・高校への通学利用をしていた人も多かったようだ。

山から見ると対岸はたったこれだけの距離。
これだけの距離だが船に乗らないと大回りするしかない。

山を下ってきた。休憩しながら福本渡船を眺める。

小型フェリーながら多くの車を乗せれる。

今の船は「第拾五小浦丸」という。

決まったダイヤは無く、手際よく誘導をし積み込みが終わったら出発する。

向島乗り場にはチョークアートがあった。

スタッフさんが手を振りあっている姿が印象的だった。

日が傾き始め、帰宅利用の客が増えてきた。

普段から利用してきたのだろう、乗り慣れている人が多い。

帰宅ラッシュには本土側にフェリーを待つ車の列ができる。

福本渡船廃業後は唯一車が乗せれる兼吉渡しが奥に見える。


19時を過ぎ日も暮れて、いよいよ残り2時間となりました。
夕飯は渡船の見える尾道ラーメン屋で済ませてここからはずっと乗り場で撮影することに。
ポツポツと最終便まで待つのだろう人も増えてきて乗り場は賑やかになり始めた頃。

ライトに照らされた新尾道大橋と一緒に。

海に映るライトが綺麗だった。

夜はまた違った雰囲気で見られるのも好きだった。

最後にと写真を撮る人が多くいた。

 

私は最終便には乗らないことに決め、先に向島に渡っておきずっと撮影することにしました。

確かに尾道も福本渡船も好きでしたが、私はただよく来ていただけの観光客に過ぎません。

地元住民に比べたら乗ってる回数も思い出も少ないだろうし、丸一日撮影するというテーマでやってきたので乗るより撮影優先することに決めたのです。

向島から眺める尾道の夜景から福本渡船はいなくなる。

眩しいヘッドライトを見るのも最後。

いよいよ最終便1本前が本土に到着。その頃には多くの人がいた。

21時20分、福本渡船の最後の便が汽笛を鳴らしながら出航した。

最後の航海となる3分もあっという間に最終便は向島に到着した。

最終便には多くの人が乗っていた。

最終便に乗船した人には記念品も配られていた。

これにて福本渡船は135年の歴史に幕を閉じた。

 

私が尾道に初めて訪れたのは15年も前になる2010年のこと。

どっぷり好きになり何度も来た尾道には当たり前に福本渡船もいました。

でもその当たり前が今日変わってしまう、その日に来れたことは本当に良かった。

ちょっと変わってしまった尾道ですが、私はまだまだ尾道が好きですし今後もちょいちょい行くことになるだろう街。

これからも私は尾道を好きで居続けるでしょう。

福本渡船は無くなってしまいましたが、皆さんもぜひ尾道を訪れてみてください。